先月ブクマした中で面白かった記事 2018年03月-(1)

 1月、2月と続いて3月もやっていく。毎回結構時間を食っているせいかもう4,5回くらい書いたような気がしてたんだけど、まだ3回目なのかこれ。しんどいなー。
 いつも通り、まず政治・経済の類の記事から。

森友と対応違う?…国有地ごみ撤去、賠償提訴へ : 社会 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE
 日毎に話が悪い方向にでかくなってる件のアレについての関連記事。記事は既に消去済みだったのだけれど、同様の内容を掲載しているところがなさそうだったので、そのままリンク切れ記事のリンクを掲載。一応キャッシュを貼っておく→(Google Cache)。 
 ゴミ撤去にかかる費用を理由に国有地の売価を大幅に下げたとするなら、我々が行った国有地売買においても同様の処置を期待してよかったはずだとして訴えを起こした人物についての記事。短い内容ではあるのだけれど、まあ、為政者による身内贔屓が容認されれば、国民に限らずこうした為政者と近い位置で経済活動を行う人間から反発が来るのは至極当然の話だよな、と思わされた。続報にも注視したい。


www.buzzfeed.com
 同じく件の事件についての関連記事。維新の足立某とかもそうなんだけど、既にデマや陰謀論にかぶれた手合いというのが既に国会議員レベルで存在するというのがほんとうに恐ろしい。一応稲田朋美にせよ、この人物にせよ、いいとこ出の人物がいともあっさりこの手の陰謀論や合理性を伴わない愛国主義を信じ込んでしまっているのを見るに、もはや嫌韓や盲信的愛国思想を信じるのはバカだけ、なんて言い放っていい気になってる場合じゃないな、という感じがする。


www3.nhk.or.jp
 長崎の県議会議員を長とする社会福祉法人が従業員の給料を不当に徴収していたり、自身の選挙活動にかかる作業において同法人の職員を半ば強制的に奉仕を強いている、という内容。行政からの発表として出た報道でなく、NHKによる独自調査で明らかになったもの。文句のない報道活動だと思う。


www.huffingtonpost.jp
 安倍政権が実質的に拡張し続けている移民政策の問題点についての指摘。愛国主義者(自分は彼らのそれは愛国ではない、と思っているけれどこの際その点についてはあれこれケチをつけない)を支持基盤とする現政権は支持者の持つ愛国思想にそぐわない移民にかかる政策を誤魔化し隠匿しているが、実際のところ、それこそが移民政策とそれにかかる諸問題を深刻化する原因なのだ、という指摘。
 要旨としては現在の日本と同様の態度で移民政策を展開した西欧を例を踏まえて「彼らは出稼ぎ労働者だから国が手助けしてやる必要はない」という態度が結果として自国民と移民労働者との断絶を生み、文化的・社会的に孤立した移民たちは同一民族の者同士で共同体(ゲットー)を形成、これが治安悪化や財政圧迫を生むことになった、という内容。ここでは西欧を例に挙げているのだけれど、19世紀末以降のアメリカにおける移民排斥にかかる諸法以後のチャイナタウンやアジア人街の形成なんかを見ても同様のことが言えると思う。Wikipediaの排日移民法の項*1においても、同様の指摘がみられる

大部分は白人の下働きなど、低廉な賃金の労働に従事していたが、従順に働くことから周囲からの反感を買い、日本人漁業禁止令や児童の修学拒否など、数々の排日運動が起こった。しかし彼らは一般的に「日系人だけで閉鎖的コミュニティーを形成し地域に溶け込まない」、「稼いだ金は日本の家族に送金してしまう」などとアメリカ人からは見られていた。しかし、移民たちがまとまって暮らすことには、言葉の問題や習慣の違いによる現実的理由のほか、迫りくる反日感情からわが身を守るための手段でもあった

 既にここのいくつか記事で何度か書いたことだけれど、「移民排斥や人種差別的思想は、いちど自国文化圏の外に出ればまさに自分がその排斥の対象となることを容認するものなのだ」という視点は絶対になくしてはいけないところだと思う。


www.buzzfeed.com
 中国下の新疆・ウイグルといった区域で行われている政府に依る思想統制・文化的抑圧についての記事。紛うことなき「一九八四年」の世界。長いけど、全文必読の内容。


www.asahi.com
 引き続き中国ネタ。中国政府によるでっちあげ疑惑のある海外メディアの対政府インタビューについて、国内の報道記者がうんざりしている、といった内容の記事。ネタっぽく書いてあるブコメも多いけれど、正直言って自分はもう既に笑えない領域に入っているな、と感じた(これは別に、ネタとして捉えるのが良くないと言ってるわけじゃない)。もしこのメディアが実際に中国政府下の御用メディアなのだとすれば、既に現中国政府は、体制維持のためには真偽の別や自国の思想における理想などというものを放棄することも辞さないという態度でいるということの証左なわけで、唾棄すべきものであることは最早言うまでもない。


www3.nhk.or.jp
 今度はロシア。習近平と同様に強権的政治体制を強めつつあるプーチンについての分析記事。政治に関わる多くの局面においてプーチンが行っている種々の自己演出についていろいろと書いてあって、こちらもNHKがすごくいい仕事してる。こうした行動がどういった動機から来ているのかわからないんだけれど、少なくとも日本のネットユーザやドナルド・トランププーチンに対する解釈をみるに、こうした演出が少なからず成功している、というのは間違いないんじゃないかと思う。
 動機については、クーリエ・ジャポンの記事でゴルバチョフによる見解が少し書いてある(→ミハイル・ゴルバチョフ激白「彼らはソ連の『自滅』を喜び、平和な世界を築く好機を台無しにした」 | クーリエ・ジャポン)。少なくとも、単なる権力欲ありきでの行動ではなく、国民が国の長に対してそうした姿を求めている側面はあるんじゃないか、と個人的には思ってる。ドストエフスキーの「カラマーゾフの兄弟」に代表されるように、国が貧すれば貧するほど、下層の国民は国家という総体に希望を見出し、国の長の強い姿に熱狂するというのは、既に19世紀末には言われてきたことで、少なくともこうしたプーチンの演出を嘲笑してみせて悦に入ったところで何の意味もない。


www.asahi.com
 先月に引き続き裁量労働制に関する事件についての記事。まあ既にこの面の動きは停止になったし、全体で見ても「労働者のケツを叩けばいい」みたいな発想ありきでの動きはかなり鈍してきた感じがあるので、次は労働問題全体に焦点を当てて色々記事を読んでいけたらな、と思う。


nlab.itmedia.co.jp
 情報技術者専門の派遣会社、株式会社リツアンの社長へのインタビュー兼PR記事。一応PR記事なので、インタビューではあるのだけれどやや距離を置いて読むくらいでいいかもしれない。この辺の話は自分は詳しくないので、要旨は書かないでおく、とりあえず気になる方は読んでみよう。


news.yahoo.co.jp
 はてブ界隈ではお馴染み(と思われる)の湯浅誠氏による相対的貧困への改善の取り組みの必要性について説いた記事。個人的にはやや例示が抽象的に過ぎる(もっと具体化できた)ように思うのだけれども、概ね同意できる内容だった。専門用語等もなくわかりやすく説明されているので、こちらも要旨などは書かないことにする。


gendai.ismedia.jp
 上の記事に引き続いて貧困についての記事。全体を通して貧困問題に対する政府の消極的姿勢や国民感の対立といったものに対する批判が主体。自分も自己責任論みたいなものには批判的な方なので、同調できる部分が多い。というか単純な話、生活困窮者に何かしらの救済策を施さなければ、いずれ社会保障制度を圧迫し自己責任論者が言うところの“社会のお荷物”になることは明白だし、困窮者をまとめて見殺しにするにしても、困窮者がこれまで担っていた社会の下層で行われていた経済活動を誰が代わりに担うのか……といった点を考えてみれば、貧困対策を講ずることこそが一番多くの人間を利する行為だと思うのだけれど……これは、考えが浅すぎるだろうか?


business.nikkeibp.co.jp
 経済というよりは技術分野の話ではあるんだけど、一個だけ別のカテゴリに入れるのもなと思って経済とした。日本航空業界史に於ける雄(らしい)・四戸哲氏へのインタビューを軸とした複数回に渡る連載で、初回は戦後の航空技術開発の解放以後、日本の航空技術業界が通った失敗についての記事。大雑把に言えば、開発解放にあたってアメリカの航空技術に関する膨大な数の資料が日本に流入したことで、一からの技術体系構築を放棄してアメリカのそれをベースとした技術の模倣のみに終始したことが、日本の航空技術における構造的な弱さ(長期的にわたる技術発展の難しさ)を生んだ、という内容。
 今の所読んだのは第一回だけなので、今月は続きも読んでいきたい。


gendai.ismedia.jp
 タイトルの通り。執筆記者名がなく週刊現代編集部、となっているので真偽については微妙なところではあるのだけれど、ひとまず参考になった。自分含め件の学校がある種の富裕者向けの学校である、という見方をしていた人は多かったと思うのだけれど、その見方を補強してくれる内容。


blog.tinect.jp
 Book&Appsの寄稿記事。タイトルの通りなので、あとは中身をしっかり読んでもらうほかない。全面的に同意できる内容。
 「主語がでかい」とかってブコメ、ちょくちょくいろんな記事についてるんだけど、マスメディアや地方行政、独身男性みたいな特定の単語についてはこの“主語がでかい”がまるで機能してないときがままあるんだよね。この辺いい加減どうにかならんのだろうか。


goo.gl
 上の記事と似通った話。はてなブログはリンクしないと前に書いたのだけれど、ほんとうに重要な内容なので紹介しておく。こちらも要旨などは書かないのでしっかりリンク先の文章を読んでほしい。
 それが合理的であれ非合理的であれ、何かを正義だと断じようとする態度の裏には「何か正しいことを成したい」というきわめて人間的な欲求があり、少なくともそうした情動それ自体は非難されるべきではないということ。どんな間違いを犯した人間相手であっても中傷は絶対に許されないということ。批難と中傷は明確に区別されたまったく性質を異にする行為であるということ。この3点をちゃんと踏まえられずにある人間や人間の集団について論じようとする人間は、いずれ必ず自分が論じてきた対象と同じような間違いを犯すことになるし、今回は間違えることのなかった彼らの“正しさ”もそう遠くないうちに転倒することになる。


bunshun.jp
 さらに引き続いて。こうして今あれこれ書きながら思ったのだけれど、今月は意図せず共通のテーマを持った記事を大分読んでるっぽいなあ。ネットの政治闘争みたいなものの問題点が自分含め色んな人間間で可視化されて、ちょうどぽつぽつと建設的な議論がなされるようになってきたところなのかもしれない。もしそうなら、とてもいいことだ。


mainichi.jp
 毎日新聞から社会福祉についての記事。無料期間を過ぎてしまったのでもう全文は読めないのだけれど、もし毎日新聞のデジタル版を購読されている方はぜひ。明確に可視化されるところまでには至ってないにせよ、すでに種々の社会福祉にかかる施策を縮小・削減を視野に入れつつあるのかもしれない。老害だのなんだのって世代間断絶を煽る現役世代の人らでもこの辺をちゃんと問題視していかないと、いずれニーメラー的な形で自分に降りかかることになると思うんだけどな。この辺も一種の“いずれ転倒しうる正しさ”だよね



以上、前半まで。今回はきれいに記事数が半分ほどで別れて、前半では政治・経済・社会、後半文化系でまとめられそう。しかしながら、やっぱまとめるの結構大変だなー